現在、国際社会では北朝鮮が弾道ミサイルを
発射するのではないかと懸念されています。

隣国である日本や韓国、中国等の国々は
特にその動向に注目しているのですが、
このミサイルについて少し誤解している人もいます。

というわけで、今回はこの
北朝鮮の弾道ミサイルについて取り上げてみます。

 

弾道ミサイルと人工衛星の決定的な違い

これまでも、北朝鮮は定期的に弾道ミサイルの
発射実験をしていることが報じられています。

弾道ミサイルについてはこちら

参考関連:北朝鮮の弾道ミサイルの軌道や威力とは。飛行機より速いが迎撃は可能?

しかし北朝鮮はこれを弾道ミサイルではなく、
人工衛星の発射実験であると主張しています。

実は弾道ミサイルと人工衛星は
根本的には同じものです。

どちらもロケットであり、
極端に言ってしまえば両者の違いは
「爆弾を所有しているかしていないか」
なのです。

※両者の細かい違いについては
こちらのサイトが参考になります。

参考:http://sorae.jp/

 

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標的は沖縄の方向ではない

北朝鮮が発射を計画しているのは
弾道ミサイルではなく人工衛星ですから、
地球の軌道上を標的としています。

地球の軌道上とは、
地球の引力が上手い具合に掛かって
宇宙の方に飛んでいくこともなく、
地球上に落下することもない位置。

その位置にいくと、物体はグルグルと
地球の周りを回る状態になります。

そういうわけで、人工衛星は
地球の軌道上に乗れば一先ず成功です。

ですから沖縄の海域上空を通過する
と言われているのは、
別にそちらの方向にある何かを
標的にしているのではなく、
そちらの方向に向けて発射する、ということです。

ただ打ち上げが失敗した場合、
その近辺に落ちてくる危険性がありますから、
手放しでは安心できないところはあるのですが。

参考関連:社会主義のメリット・デメリットと資本主義・共産主義との関係

 

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戦争の引き金に?

とは言っても、人工衛星であれば別に
それほどうるさく言う必要はないのではないか。

そう思う方もいるでしょう。

他の国は普通に許可されていますからね。

なぜ北朝鮮は駄目なのか。

人工衛星の打ち上げに成功した時点で、
事実上弾道ミサイルの技術を手にしたことを意味します。

それどころか、人工衛星打ち上げの技術は
長距離弾道ミサイルに応用できるので、
アメリカまでも射程圏にすることが
できるようになる可能性もあります。

北朝鮮はあんな国ですから、
もともと信用なんてありません。

核実験も繰り返していますし。

もし彼らがそんな弾道ミサイルの技術を
身に付けたら、何をするかわからないですよね。

実際にトップの金正恩という人物も
その辺のヤンキーと違いない印象ですから、
一度キレたら滅茶苦茶な行動に出ないとも限りません。

つまり北朝鮮にとっての
人工衛星の打ち上げの成功は
戦争や大惨事に繋がるかも知れない
ということなのです。

 

ですから、世界の各国は北朝鮮が
武力を身に付けることを恐れているために
「たとえ人工衛星であっても打ち上げは認めない」
という姿勢を取っているのです。

それでも北朝鮮側からしてみれば
少し不公平な気もしますが、
いかにも犯罪を犯しそうな人間に
銃やナイフを持たせるわけにはいかないですよね。