自分の可能性を求めて、あらゆることにがむしゃらに挑戦する人がいます。挑戦が功を奏し達成感を味わうときがあれば、残念ながら失敗して挫折感を味わうときもあります。山あり谷ありのように、いろいろなことが起きても彼らの人生はとても充実しています。

一方、現状に甘えるかのごとく何事にも挑戦しようとしない人がいます。毎日のように不満を口にしますが、新たな行動を起こすことはありません。確かに、達成感を味わうことがなければ、挫折感も味わうこともありませんが、その姿は平坦な道をトボトボと歩く老人のように見えます。

同じ人生であれば、物事に挑戦する方がハリのある人生を過ごすことができるはずです。でも彼らは一切挑戦しようとしません。なぜ彼らは挑戦しようとしないのでしょうか。

今回は挑戦しようとしない人の心理や理由、対処法について、いろいろな角度から考えてみましょう。

 

挑戦しようとしない人の心理

人は生き甲斐を求めて挑戦します。その生き甲斐を求めることを放棄するかのごとく、挑戦を拒む人がいます。まずは彼らの心理について考えてみましょう。

 

現状に満足しているように見えるが・・・

一見彼らは現状に満足しているから、何事にも挑戦しないように見えます。職場においても同じような人たちと行動を共にして、仕事中にもかかわらず「〇〇のラーメン屋はうまい」「〇〇に飲みに行ったけどイマイチだったね」と楽しそうに雑談に花を咲かせます。

しかし一方で仕事の話については、「俺にはもっとレベルの高い仕事ができるのに」「私の方が仕事ができるのに、あの人ばかり優遇されている」とか、「仕事がつまらない」「上司が文句ばかり言う」や、挙げ句の果てに「こんな会社辞めてやる」と毎日のように不満を口にしています。

そこまで言うのなら、現状を変えるような挑戦をすればいいのにと思いますが、彼らは一切行動を起こしません。次の日もその次の日もラーメン屋や飲み屋の話に花を咲かせては、仕事への不満を口にしながら働いています。

 

やっぱり不満感を募らせている

そんな彼らを見ていると、決して現状に満足しているとは程遠い生き方に思えます。

不満を口にする一方で、いっ時の雑談に興じながらダラダラと生活することは、一見すると心地好さそうです。一時的にはウサも晴れて嫌なことも忘れられますが、長い目で見ると決して不満が解消するわけでもなく、むしろ蓄積される一方です。不満の根本的原因は一切解決されません。

彼らは一人になるとふっとため息をつき、「あ〜、何とかしたい」とつぶやきます。

すでに潜在意識では心が満たされないことに気付いています。満たされない気持ちが顕在意識へと浮上するとき、それらを打ち消すかのように再び潜在意識へと押し込み、いつものようにダラダラとした生活を送り続けます。

それはまるで、臭いものに蓋を閉じる、事なかれ主義の官僚の姿のようです。

 

挑戦しようとしない理由

なぜ彼らはそれほどまでして、挑戦することを拒むのでしょうか。それにはそれ相応の理由があるはずです。

 

失敗したくない

挑戦には失敗がつきものです。挑戦とは、かつて経験したことがないことを、現状を打開するためにアクションを起こすことです。過去に経験がなければ、失敗しても仕方がありません。しかし、挑戦する人は、失敗する際にも、その失敗が最小限に止まるような策を練ります。練った策がうまくハマれば、失敗どころか大成功を収めることができます。

挑戦しない人は、失敗を恐れるあまりアクションを起こすことができません。失敗するくらいなら、現状に甘んじることの方が良しとします。

なぜそこまで失敗を恐れるのでしょう。人に笑われるのが嫌だから?自分が傷つくのが怖いから?失敗を恐れていては何もできません。失敗を恐れて挑戦をしない人は、決して不満足な生活を、満足のいく生活に変えることができません。

 

面倒臭い

面倒臭いとは、まさに怠け者の理由です。確かに、夏は扇風機に当たりながらゴロゴロ野球や駅伝を観戦していようが、冬はいつもこたつでゴロゴロみかんを食べていようが自由です。

しかし、人は挑戦し続けることで進歩します。自分の進歩を日々確認できることは大いなる喜びであり、次の挑戦への足がかりになります。挑戦するのが面倒臭いと、挑戦することを放棄し、ダラダラと過ごすのは本当にもったいないことだと思います。一度きりの人生、挑戦することで充実した人生を送ることはとても意義のあることです。

時には挑戦が失敗に終わり後戻りすることもあります。でもその失敗は次への挑戦の糧になります。人生において、あなたに起きることで無駄なことは一つもありません。些細な失敗さへもあなたの糧になります。

 

誰かが何とかしてくれる

他人の助けをいつもあてにする人がいます。いつかは誰かが何とかしてくれる。彼らは漠然と根拠のないことを期待しながら、挑戦することを拒否します。果たして、挑戦しようとしない人を助けたいと思う人がいるのでしょうか。単なる怠け者に手を差し伸べようとする奇特な人がこの世にいるのでしょうか。

もしいるとしたら、それはペテン師であり、あなたの怠け心につけこみ、あなたから財産を奪い取ろうとする詐欺師です。

逆の立場で考えてみてください。あなたは毎日愚痴ばかりこぼし、ダラダラ過ごす人を助けたいと思いますか。手を差し伸べようと思いますか。

人から与えられたものは決して自分の身につくことはありません。いずれは淡い霞のようにどこかえと消え去り、またいつもの状態に逆戻りします。

自分を助けるものは自分でしかありません。一生懸命挑戦することで、自分の望む力を得ることができます。そして一生懸命挑戦するものに、人は感銘を覚えて手を差し伸べたくなります。何もしないで人の助けを期待するものには、誰も助けの手を差し伸べることはありません。

 

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挑戦をするのは難しくない(対処法)

挑戦することはとても簡単です。難しいことを考えず、まずはできることから始めましょう。

 

日記をつけてみる

毎日日記をつけて、その日の出来事に思いを馳せ、明日への気持ちを整理することも、立派な挑戦することの一つです。とかく挑戦しようとしない人は、自らの心の中身を省みることがありません。己を知らないと、具体的に何をしたらいいのかが皆目見当がつきません。

日記はあった出来事を書くというのも良いのですが、特に自分の心の変化に注目すべきです。少しでも腹が立ったり、悲しかったり、ショックだった出来事を省みれば、それは自分を知る手掛かりになります。

そのように日記をつけていくことで、自分の中に「気づき」を発見できます。「気づき」は潜在意識からのあなたへのメッセージです。メッセージに耳を傾ければ、次に何をしたらよいのかがわかります。

 

元気な挨拶

出勤した時、相手に声が聞こえるように元気な声で挨拶していますか。挑戦しようとしない消極的な人は、挨拶ができないか、相手に聞こえないような挨拶をします。朝の挨拶は、その日のやる気に影響を与えます。

前向きに仕事に取り組む人は、元気な挨拶をして、相手もそれに応えるかのような元気な挨拶が返ってきます。まずは自分の方から積極的に挨拶しましょう。他の人のあなたをみる目が変わります。他の人のみる目が変われば、あなた取り巻く雰囲気が変わります。

一回や二回で諦めてはいけません。継続することが大切です。

 

考え方を明るくする

挑戦しようとしない人の考え方は、そうでない人と比較し暗く陰気です。嫌なことがあるとすぐに愚痴をこぼす。困難なことがあると簡単に諦めて、人の責任にする。失敗すると言い訳をして責任逃れをする。

挑戦をする人、前向きに物事に取り組む人、明るく人に恵まれる人。彼らの考え方はいつでもポジティブです。たとえ壁にぶつかり、愚痴がこぼれそうになっても、明るい笑顔と明るい考え方でその壁を乗り切ることを模索します。

彼らの笑顔や考え方は、周りの人をも巻き込み自分の力へと変え、周りの人にも力を分け与えます。

考え方は習慣です。たまたま今まで暗い考え方をし続けて、それが習慣となっただけです。今日から、何があっても明るい考え方をすると決意をし、それを習慣にしましょう。時には困難にぶつかり、諦めかけることもあります。そういう時こそ、明るい考え方をすると決意したことを思い出してください。やがて明るい考え方が、一枚の強固な板のようにあなたの習慣になります。

 

小さな挑戦を積み重ねる

このように、まずは小さなことから始めましょう。挑戦しようとしない人は、小さなことをバカにします。そして大きなことをしなければ挑戦とは言えないと勘違いしています。

足し算ができないものに方程式ができないように、小さな挑戦ができないものに、大きな挑戦ができるわけがありません。挑戦は積み重ねです。小さな挑戦を一つ一つ積み重ねれば、いつしか大きな挑戦をしている自分に気付くことでしょう。