石原伸晃氏が先日、
内閣府特命担当大臣に就任しましたが
かなり先行きを不安視されています。

その理由の一つは石原氏がこれまでに
世間に与えてきた印象から来ていますが、
実際のところ、彼はどうなのでしょうか。

 

石原伸晃氏という人物の簡単な略歴

石原伸晃氏は言わずと知れた
前東京都知事の石原慎太郎氏を父親に持つサラブレッドです。

他にも有名人の親族がおり、
叔父に故石原裕次郎氏、兄弟に石原良純氏。

最終学歴は慶應義塾大学文学部都市社会学専攻卒

ですからこの時点で、
家柄と学歴の両方を兼ね備えていますね。

さらに嫁は元女優の田中理佐さん。

ドラマの主演も演じたことのあるほどの方で

このようにとても美人な方です。

田中理佐さんの画像

 

1990年から自民党に入党し、
国会議員となり父親と同じ
政治家として活動をスタートします。

その後も順調に地位を高めていき、

2001年の小泉内閣で規制改革担当大臣
2003年には国土交通大臣
2006年には安倍内閣で幹事長代理
2007年には自民党政務調査会長

を務めます。

そして2008年には
自由民主党総裁選挙に立候補し、
4位という結果に終わりましたが
とうとう総理の座を狙えるまでになります。

さらに2010年、自民党は政権を失いましたが、
党の事実上のナンバー2である幹事長に就任しました。

ここまでの経歴等を見ると、
絵に描いたような理想的な人生を
歩んで来られたかのように感じられますね。

 

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失言の連発

しかしながら、ここから歯車が狂い始めます。

もう総理の座が目の前に迫った段階で、
急に失言を連発するようになったのです。

 

2011年6月

「大きな事故(福島第一原発事故)があったわけだから、
集団ヒステリー状態になるのは分かる」

要するに、脱原発の声は原発事故の恐怖が
起こしたヒステリーであるという意味です。

被災者の方々に対しての配慮を感じられない発言です。

 

2011年9月:

「キリスト教支配に対するイスラム圏の反逆、歴史の必然として起こった出来事ではないかと(当時)強く思った」

9.11は必然だった。

そう思うこと自体は一つの考え方なので
別に構わないのですが、それを公で発言するのは問題です。

犠牲者の方々に対する配慮が感じられません。

 

2012年7月:

国会審議が停滞している現状について「本来なら民主党が『特別委員会をいつまでにつくります』というのがあって然るべきだが、脳死ですね」と述べた。直後に「ちょっと言葉は悪いが…」と釈明し、「全く機能不全。ひどすぎる」と言い直した。

ここはすぐさま失言に気付き、
訂正しましたがやはり批判を招きました。

脳死患者に対しての配慮が感じられない発言です。

 

2012年9月①:

鉢呂経済産業大臣が福島県の被災地を視察したあと、記者の体に触れるようなしぐさをしながら「放射性物質がうつった」などという趣旨の発言をしたことについて、「万死に値する」と批判

当大臣が非常識なのは
紛れもない事実ですが、
石原氏が言うと
「お前が言うな」
的な雰囲気になります。

実際、自分のことを棚に上げてる感が凄いです。

 

2012年9月②:

「私はね、尊厳死協会に入ろうと思っているんです。私はやっぱり生きる尊厳、そういうものをですね、一体どこに置くのか。こういうことも考えていく。そこに、いろいろな答えがあるんじゃないでしょうか」

尊厳死の価値を説くこと自体は
一つの考え方ですから、別に問題ではないと思います。

しかしながら社会保障費の削減
についての話からのこの発言なので、
まるで社会保障費の削減をするために
尊厳死を増やすべきだ、あるいはするべきだ
と言っているかのように捉えられてしまいます。

そうなると、途端に印象が悪くなりますね。

まあそれを覚悟の上で敢えて
デリケートな話題を言及した気もしなくはないですが。

 

2012年9月③:

東京電力福島第1原発事故で汚染された土壌の保管先に関し「福島原発第1サティアンしかない」と述べた。

サティアンとはオウム真理教の
教団関連施設の呼称なのですが、
ここでは原発のことを指します。

どんな意図が込められていたかはわかりませんが、
もちろん他には誰もそんな呼び方をする人はいません。

被災者に対する配慮に欠けていると
言われてもしょうがないと思いますね。

 

2014年6月:

石原伸晃環境相は16日、東京電力福島第一原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、首相官邸で記者団に対し「最後は金目(かねめ)でしょ」と語った。

これは明らかに不謹慎でしょう。

完全な失言だと思います。

参考:麻生太郎氏が軽減税率について失言もそこが可愛い?意外に達筆

 

厳し過ぎる見方も

ただ逆に、
これはちょっと厳し過ぎるのでは・・・
と思う指摘もあります。

たとえば、

鹿児島市の講演で「谷垣さんを支えるために政治をやってきたわけでは決してない。日本、自民党を何とかしなければならない」と述べた。

これは別に良いのではないでしょうか。

ニュアンスは伝わりますし。

タレントと同じにしてはいけませんが、
タレントだったら完全にスルーされる発言だと思います。

あと

石原氏は6日のBS朝日番組で、胃ろう措置を見学した際の感想として「人間に寄生しているエイリアンが人間を食べて生きているみたいだ」と発言した。

というのも、実際のやり取りを見てみると
そんな言い方は全然していません。

ちょっと揚げ足取りが過ぎる
ような気もしなくはありませんね。

やはり最初に失言が取り上げられてから、
メディアの石原氏に対する見方が厳しくなった感があります。

もちろん実際に配慮の欠ける発言は
多々ありますし、もともと言葉選びが
上手な方ではないとは思いますが。

総理はともかく、他の大臣でも
取り上げられないような発言でも
取り上げられてしまうようになっています。

その裏には、彼が親の七光りによって
完璧な人生を歩んでいるように
見えることに対しての嫉妬もあったのではないか
と感じるのは私だけではないだろうと思います。

 

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失言から権威失脚―からの逆転はあるか

そして結局、立て続けに失言を報道され、
彼は無能のレッテルを貼られるようになり、
大きく信用を失うことになりました。

折角総理の座がすぐ
手の届くところまで来ていたのに、
今やかなり遠くに離れてしまった印象です。

すごく勿体ないな、と思うのですが
自業自得なところもあるので、
これはしょうがないですね。

それでも、甘利氏の辞任に当たって
内閣府特命担当大臣に任命されました。

つまり、安倍首相からは現在でも
信頼されているということです。

ですからもともと決して無能な方ではなく、
ただ悪癖があるだけだと思います。

そもそも七光りだけであれほどまでの
トントン拍子の出世はできませんからね。

しかしもうすでに世間の印象は
かなり落としているので、
それを今から挽回し総理になるのは
非常に難しいとは思いますが。