一時期やたらと騒がれていた
ギリシャの財政危機問題ですが、
最近はあまりニュースでも
取り上げられなくなっています。

しかしながら決して危機を脱したわけではありません。

ではギリシャの現状はどのようになっているのか・・・。

危機の原因と合わせてまとめてみました。

 

ギリシャ経済の現状

ギリシャという国は、
一言で言えば借金まみれです。

日本も多額の借金があると
度々ニュースで報道されていますが、
それとは質が全然違います。

質が違うということは、
実際に問題になるかどうかの話です。

日本の借金は特に問題ではありませんが、
ギリシャの借金は大問題です。

その理由は簡単に言えば、
日本の場合の借金は主に国内に対してであって、
ギリシャの場合は国外に対してだからです。

借金が国内に納まっていれば基本的に
そのお金は公共投資等で還元されますから、
お金が国内で循環しているだけで
全く問題ないのですが、国外からお金を借りて
それを自国内で回すようになったら問題ですよね。

ギリシャはそういうことをしているのです。

つまり、国外に対して借りを作っているということです。

参考関連:国の借金を一人当たりいくらとは言うがそもそもどこから借りてるのか等

 

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社会保障や公務員は充実

そんな状況であるのにも関わらず、
何故か社会保障は充実しています。

公務員も非常に待遇が良く、
しかも全労働人口の25%を占めています。

社会保障費や公務員の給料は、
もちろん国の税金から支払われるわけなのですが。

どこにそんなお金が・・・?

これが何を意味しているかと言えば、
要するに海外から借金をして、
それによって国民の生活を充実させている
ということです。

ですから、まあ身近なところで言えば
ヒモとか居候とかすねかじりとかそういう類でしょう。

 

EUによるお守り

視点を変えれば、海外の国々は
ギリシャのお守りをしていることになります。

ではどこがお守りをしているのか
と言えば、EUに加盟している国々です。

EUは「みんなで支え合って頑張ろう」
というコンセプトによって成立していますから、
加盟国に困った国があれば助けるのです。

ですから、人間に例えれば
加盟国は家族みたいなものです。

でも家族でも、ときどき問題児がいて
一方的に養わないといけなくなることがありますよね。

まさにギリシャが現状そのような立場にあります。

 

家族も黙ってはいない

とは言えもちろん、たとえ
EUが家族のような関係性であっても
家族からお金を借りて遊んでばかりで
逆に家族に対してはちっとも
貢献しない人員がいたら
何とかしなければならない
と色々考えるでしょう。

一生懸命
「働きなさい!」
「いつまでこんなことやってるんだ!」
等と叱ったりしますよね。

それに対してギリシャは
どのような反応をしているかというと、
やはり「このままではいけない」
という意識はあるのですが、かといって
「現状の生活を手放したくない」
というのもあります。

その葛藤の先にどのような結論を出すか
というところにも、改めて
ギリシャ人の国民性が表れます。

ギリシャ人は現在のような状況になっても、
まだ自分たちの生活を守りたいという意識が強く、
EU(家族)からの要望に対しても
あまり応えようとしません。

何とか支援を受け続けたいと考え、
家族の足元を見ながら
お金をせびっている現状です。

とはいえもちろん、
あまりにもうるさく言われれば
危機意識も芽生えてくるので、
現状の生活は維持しながらも
どうにかしてデフォルトを
避けるようにしなければならない、
そのために頑張らなければならない
という気持ちはあるように伺えます。

それが多少なりにも効果を示してこれば、
やはり家族ですから他のEU加盟国も
ある程度納得はしてくれるだろうと思います。

 

家族に見捨てられたら

ちなみにEUがギリシャを
見捨てたらどうなるかと言えば、
恐らくギリシャ経済は今よりも
遥かに困難な状況となります。

家族から支援を受けられなくなった際、
現在の生活水準を保つことができなくなります。

そのとき、自立心を芽生えさせて
自分なりに頑張る人間もいれば、
逆にそれができずに逆恨みをしたり、
自暴自棄になったりして
周りの人により大きな迷惑を掛ける人間もいます。

ギリシャの場合、
どちらになるかはわかりませんが
さすがに後者になるほど
メンタリティーは低くないと思います。

ただいずれにしても
治安の悪化は避けられず、
国としての混乱を招くことは確かでしょう。

 

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観光は治安が悪く危険?

ギリシャ経済がこんな状況だから、
ギリシャの治安は良くないのではないか。

と不安を感じている人もいます。

折角魅力的な建造物も多い国なのに、
観光はやめておいた方が良いのでしょうか。

これに関しては、
別にそんなに気にする必要はないでしょう。

現状としては、治安はそれほど悪くありませんから。

そりゃそうですよね。

だって待遇は良いんですから。

国の危機が国民には
ほとんど反映されていないのです。

 

ただし、これが政府が厳しい政策
(緊縮財政等)をして
国民の生活を圧迫したら
一気に治安が悪くなるでしょう。

そのときは観光を控えた方が良いだろうと思います。

しかしそうなると
観光客が大きく減りますから、
ギリシャにとってはますます
利益を上げることができなくなります。

そうなれば、当然借金も
余計に返済できなくなってしまいますよね。

ですから、単純に
「緊縮財政をすればいい」
といっても、それはそれで大きな問題があるのです。

それを理解した上で
EUは妥協案を提示し、
ギリシャ側もそれなりに努力しながら
現在に至る、といった流れです。

ただ正直なところ、
問題が根本的に解決することは
今後もなさそうな気配です。。。

これからも揉めながらいくのでしょうね。