2017年のドラフトにおいて、上位指名がほぼ確実視されている投手の田浦文丸(たうらふみまる)くん。

ここではこの田浦くんが一体どんな投手なのか、過去の成績や投手としての特徴、評価等をまとめました。

 

田浦文丸のプロフィール

田浦文丸くんは1999年9月21日生まれの18歳。

福岡県出身で

170cm、75kg

の左腕投手です。

投手としては170cmですから、少し小柄な投手ですね。

田浦くんが野球を始めたのは小学校1年生の時でした。中学に進学後は「糸島ボーイズ」に所属。中学2年生の頃は「ジャイアンツカップ」で準優勝。

中学卒業後は「秀岳館高校」に進学します。

 

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秀岳館高校時代

田浦文丸くんは秀岳館高校で、1年生の時からベンチ入りを果たします。

  • 1年秋の地方大会では5試合にリリーフとして登板をして「防御率0.77」。
  • 2年春のセンバツではリリーフで登板。2試合で自責点3。
  • 2年夏の甲子園では3試合に登板。1試合は先発を行い3試合で自責点1。
  • 2年秋から背番号1を貰い、秀岳館のエースに。
  • 3年春のセンバツでは2試合に先発し、1試合目は自責点1。2試合目は自責点2としっかりと試合は作るも、2試合目の大阪桐蔭戦では敗北。
  • 3年夏の甲子園では、2試合に登板するも2試合ともリリーフ。1回戦は自責点0で、2回戦は自責点3。

 

U-18での成績

甲子園後は「野球U-18」の代表メンバーに選出。6試合中5試合をリリーフで登板し圧巻の自責点0。

さらに驚くべきことに、13回2/3を投げてわずか5安打(四球4)、かつ29奪三振を奪いました。これはアウトのうち2/3以上が三振だった計算となり、9イニング換算したら約20奪三振でプロなら一試合の記録になるほどです。

リリーフで圧倒的な結果を残したので、「ベストナインの救援投手部門」に選ばれました。

 

田浦文丸の球速・変化球などの評価

田浦文丸くんはストレートの最速が149kmで、持っている変化球はチェンジアップ、スライダー、カーブです。

サウスポーで149kmはかなり速いです。そして田浦の持ち味は何と言ってもチェンジアップ

プロからもチェンジアップの精度は高評価されていて、国際大会に出た際は米大リーグスカウトからも

「あれはだれだ?最高のチェンジアップじゃないか」

と衝撃を受けていました。

甲子園や国際試合という高いレベルの舞台でもチェンジアップで三振の山を築いていることから、チェンジアップはプロでも通用する一級品であると評価されています。

実際、高校時代三振記録を作るほど三振を量産していた楽天の松井祐樹投手は田浦くんと近い部分を感じますが、彼はプロ入り後も屈指の奪三振率を誇っています。

<<田浦くんが2017年夏の甲子園で見せたピッチング>>

 

ただし、先発としては現在のところあまり良い印象がありません。

U18の韓国戦ではリリーフでのあまりの安定感に先発を任されましたが、それまでの快投が嘘のように打ち込まれ、1回1/3を投げたところで5失点(安打3、四球3)し、降板をしました。

高校でもエースナンバーを付けている割にはリリーフ登板が多いのを見ると、やはり先発だと何かがおかしくなってしまうタイプなのかも知れません。

 

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田浦文丸のドラフト予想

最後に田浦文丸くんのドラフト予想(どこの球団が指名してきそうか)をまとめました。

 

楽天イーグルス

楽天のスカウトは「巨人の田口のようだ」と田浦くんを評価していました。

イーグルスは先発と抑えは良いのですがリリーフがあまりよろしくないので、昨年のようにリリーフを任せられるルーキーを乱獲する可能性があります。

楽天は松井祐樹という似たようなタイプの高卒左腕がリリーフとして上手く育っているので、その点を考えると第二の松井祐樹を創り上げる計画をしていても不思議ではありません。

となると、楽天は1位で指名してくる可能性はあると思います。

 

読売ジャイアンツ

ジャイアンツのスカウトはU-18で複数のスカウトで田浦くんをチェックしました。

ジャイアンツの課題はリリーフの脆さです。先発は菅野や田口など優秀な選手が揃っているのですが、リリーフ陣はマシソン以外、防御率が壊滅的でした。

巨人は同じ高卒左腕の田口を育てた実績もあるので、左腕の田浦くんを狙うのも理解できます。

 

広島カープ

カープのスカウトは「プロで十分活躍できる素質を持っている」と太鼓判を押しています。

広島カープの投手事情として、リリーフの駒と左腕不足が懸念されています。

その両方の欠点を田浦であれば1人で埋めることが出来ます。

もし、上位でお目当ての選手を取ることが出来たなら、早い段階で田浦くんを指名するかもしれないです。

ただし、すでに1位は中村くんの指名を明言していてここは変えて来ないと思いますから、あるとしたら外れ1位以降になります。

 

阪神タイガース

タイガースは田浦をリストアップしていることを以前に発表していたので、狙ってはいるようです。

ただタイガースはリリーフが豊富で補強ポジションではないような気がします。

先発で使う気でも、先発適性が今のところあまり感じられない田浦くんを使うのはどうかと感じるので、仮に指名したらどのように使うか興味がありますが。

 

ソフトバンクホークス

ソフトバンクはリリーフ以降が盤石過ぎるので、今のところリリーフが主な起用法になりそうな田浦くんはソフトバンクにとってそれほど必要な人材ではないかも知れません。

しかし、田浦くんは地元が福岡なので、地元枠としてソフトバンクホークスが指名する可能性はあります。

ただし、優先順位は低いでしょうから恐らく2位以降で、そうなるとすでに残っていない可能性が高くなってきますね。

 

まとめ

田浦文丸くんは国際試合での活躍によって、スカウトからの評価を一気に上げました。

まだ粗削りな部分は多いですが、サウスポーから投げられる149kmのストレートと三振を取れる非常にブレーキの効いたチェンジアップは大きな武器です。

また、国際試合でも臆さない度胸もプロ向きです。もしかしたら、緊張のある抑えなどを任せるのも面白いかもしれないです。4季連続の甲子園出場を経験しているので、大舞台にも慣れているはず。

さらに、これまでを見るに先発として機能するのか定かではありませんが、まだまだ若いのでやらせてみたら適応していく可能性は十分にあります。

そう考えると、非常に高いポテンシャルを秘めた選手であることは確かで、将来的にどのように育っていくのか見物ですね。