石油という資源は有限です。

そのため、昔は
「後30~40年で石油がなくなる」
という話をよく聞かされたものです。

ただ、たとえ有限の資源であっても
その量によっては全く心配する必要がなかったりしますよね。

実は石油も、そんな資源なのです。

 

石油の枯渇を心配する必要はなくなった

近年になって、人類はシェールオイルという
種類の石油を入手できるようになりました。

シェールオイルは大変深い地層(シェール層)
の岩の中に含まれる石油であり、
それを取り出すことが
過去の技術ではできなかったのです。

その採掘が可能になった結果、
世界中の石油の推定埋蔵量が
一気に増加することになったのです。

 

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そもそも石油の埋蔵量予測は大嘘だった?

かつては今のままいったら
将来的に石油が枯渇する、
枯渇したら私たちの生活が大変なことになる、
などといったことが定期的に報道され、
世の中に不安を煽っていました。

が、実はその頃から、
潜在的な石油の埋蔵量が
とてつもなく大きいことは明白でした。

確かに、当時の技術で掘れる範囲で言えば
30~40年程度で枯渇しそうな
量であったかも知れませんが、
それはあくまで現状掘れる範囲の話であって、
地層のさらに深いところには
更なる石油があること、
そして将来的には技術の進歩でもっと深くまで
掘れるようになることは明らかだったのです。

シェールオイルも取り出せるようになった現在では、
軽く1000年以上は持つだろうと言われています。

こうなったら、もはや石油の枯渇を
心配する必要など全くないでしょう。

そもそも私たちにとっては
関係のない話なのですが、
1000年も経てばさらに新しい地層から
石油を取り出せるようになっているだろうし、
あるいは石油に替わるエネルギーが発明されて
有効活用されていると思いますからね。

 

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大嘘を付いていた理由

しかしながら、
「実は石油の推定埋蔵量は1000年分以上になる」
という事実を正直に話すことは
石油業界にとって得にはなりません。

逆に「残り少ない」と
不安を煽った方が得します。

何故なら、枯渇するような
限られた資源であればより価値があり、
高値で取引することができるからです。

逆に、唯一無二の資源ではなくて
最悪なくなってもそれほど困ることはない、
となれば自然と石油の価値が下がってしまいます。

ですからビジネス的に考えたら、
「残り少ない」「石油は特別な資源」
と煽る方が正しい判断なのです。

つまり、日本のみならず世界中の一般市民は
石油関連ビジネスに携わる人達とって
都合の良い話を信じ込まされていたということです。

ところが、シェールオイルの登場により
実は石油の残りが少なくないことがバレて
石油の希少価値が下がってしまいました。

また、アメリカと中東の経済は
対立関係にありますから
お互いが負けまいとして価格競争を展開します。

これは一見すると消費者側としては
有難いことのようですが、
実際はそうでもなかったりします。

何故なら、石油関連ビジネスというのは
市場規模がとてつもなく大きいので、
そのバランスが崩れることで
世界は大混乱してしまうからです。

その結果が、今の世界同時株安なのです。

参考関連:原油安はなぜ恩恵にならないのか。その原因と株安や円高との関係とは