超高校級スラッガーである清宮幸太郎くんが

高校通算ホームラン数をどんどん増やし、

日本記録を更新する勢いで打ちまくっています。

ただ、これに対して

「これは真の逸材ですな」

という反応の人と、

「どうなんですかねぇ・・・」

という反応の人に分かれています。

ここでは、そんな清宮くんの実力に

焦点を当ててみたいと思います。

 

通算ホームラン数

11月28日現在での清宮幸太郎くんの

高校通算ホームラン数は78本

これは

高校通算歴代一位の記録である

山本大貴さん(現JR西日本)の

107本を上回るペース

となっています。

 

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中学時代から逸材として

大変な取り上げられ方を

していたくらいなので、

高校入学の時点で十分過ぎる実力があり、

早々にレギュラーとなったことも

大きいかも知れませんが。

それにしてもこれまで

何百万という選手たちがいた中で

歴代一位のペースなわけですから、

凄くないはずがありません。

その中にはプロで大活躍した、

あるいはしている選手もいるわけですしね。

 

ただ、単純に高校でホームランを

たくさん打てば良いかと言えば、

もちろんそうとは限りません。

では、清宮くんの場合はどうなのでしょうか。

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打撃の評価

まず清宮くんの身体の大きさですが

身長 184㎝

体重 97kg

 

ということで、その時点で

高校生離れしていることがわかります。

実際その身体の大きさのとおりの

パワーを兼ね備えていて、

それがホームランが量産できる

最大の秘訣であることは間違いないでしょう。

しかしながら、パワーだけでは

プロで活躍するような本格派の投手から

結果を残すことはできません。

ただ清宮選手の場合は、

パワーだけではない技術も

確実に備えているのです。

 

スカウトやプロ野球OBの評価

2016年11月以降のスカウトによる

主な評価はこちらになります。

日本ハム・大渕スカウトディレクター

「パワーじゃない。技術が高いから、本塁打率がいい。木製バットでも、すぐに対応できる」

 

阪神・畑山スカウト統括補佐

「膝から下が細い。体形、雰囲気はベーブ・ルースみたい。まだまだ下半身は強くなる」

 

巨人・吉武スカウト

「潜在能力は抜群。自分の頭で考えて進化しようとしている」

 

中日・中田スカウト部長

「高校生の野手では、中田(現日本ハム)以来の目玉。本塁打バッターの要素をすべてそろえている。ヘッドの角度がいいから、詰まっても飛ぶ」

 

ロッテ・永野チーフスカウト

「打ち方はアベレージヒッター。ハンドリングが柔らかく、ミート力が高い。パワーがあるから、スタンドまで飛ぶ。元巨人・李承燁みたい」

 

こちらはプロ野球OBの評価(2015年(1年時)にて)

高木豊

「このままプロで通用する!」

 

野村克也

「インコースを苦しそうに打ってるけど構え方も堂々としてる。もってる」

 

掛布雅之

「すでに清原や松井クラス。日本の野球の規格外」

 

張本勲

「グリップが良くない。遊びが多い。ステップも良くない。これを直さないと」

 

1年のときはまだその実力に

賛否両論、疑惑の声もありましたが、

最近はそれもかなりなくなってきています。

先日も日大三の投手相手に

5打席連続三振を喫したのにも拘わらず、

それでも大して評価には影響していません。

それだけ、今は

確かな実力が根底にある

とプロ達の目には映っているから

です。

 

多くのスカウトやその他プロ関係者たちが

共通して挙げているポイントをピックアップすれば、

それはパワー以外では

柔軟性

 

になります。

正直なところ見た目がゴツいので

あまり器用でないようにも映りますが、

実際は豪快さと同時に

柔らかさも備えています。

 

もしそれが本当だとしたら

柔よく剛を制す

という言葉が無意味に感じてきますが、

実際そのバッティングを一目見れば

その評価にも納得いくような、

非常に綺麗なスイングをしています。

緩急にも合わせられる

バットコントロールと

身体のバランスがありますし、

インコースの捌き方も上手くなっています。

 

さらにもう一つ付け加えるとしたら、

やはりメンタル(精神)の充実だろうと思います。

5打席連続三振しても、

平然としていて次の試合に引きずりません。

それどころか、冷静に自分を見つめ直し

修正ポイントを見つけて対応してきます。

ボールを当てられた際も

相手にキレるのではなく

その経験から得られたものを意識しています。

こういったところにも、

高校生らしからぬ何かを感じますね。

 

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本塁打率も凄い

また、清宮選手の本塁打率は、

一年時と比較して飛躍的に上昇しています。

本塁打率とは

ホームランを打つのに何打席必要としたか

を表す数字であり、

本来はホームラン数そのものよりも

こちらの数字が良い方が価値があります。

清宮選手の二年時の

公式戦本塁打率は何と

6.0未満

これはどういうことかと言えば、

6打席に1本以上ホームランを打っている

ということです。

 

これまでのプロ野球界で

歴史上もっとも本塁打率が高かった

2013年のバレンティン選手でも

7.0以上の数値となっているので、

その量産の異次元さがわかると思います。

いくらパワーがあるとはいえ、

そして一流のピッチャーが

相手ではないとはいえ

ここまでのペースでホームランを打てるのは

しっかりとした技術に裏付けられた

バッティングの形を持っていなければ不可能でしょう。

 

清宮幸太郎は恐らく本物

ただしもちろん、

そのバッティングスタイルが

プロで通じるのか

木製バットでも大丈夫なのか

 

という課題点はあります。

現に歴代高校通算ホームラン一位の

山本大貴さん、三位の伊藤諒介さんは

それぞれ社会人、大学に進みましたが

高校時代のようにホームランを

量産することは全くできませんでした。

 

しかしながら彼らは高校のときに

すでにスカウトやその他関係者の評価は

あまり高くなかったので、やはり

プロの目は誤魔化せていなかったな、

ということになります。

その点、清宮選手はそうではなくて

記録だけではなくプロで通用する

確かな実力を兼ね備えている、

という大方の見方をされているので、

やはり恐らくは本物なのだろうと思います。

 

まだ進路がはっきりとしていない

清宮選手ですが、このレベルの選手には

是非とも直接プロに行って欲しいですね。

将来はメジャー志望と語っていますし、

それであれば間違いなく早い段階で

プロに入った方が良いと思いますから。

 

しかも清宮くんはまだ二年生ですし、

一年から二年への成長を考えると

さらなる大きな成長は十分期待できます。

そうなると、高卒でプロ入りしても

一年目から大活躍する可能性があります。

さすがに清原選手の一年目の記録を

抜くのは無理だと思いますが(笑)

 

個人的にも、歴史に名を遺すような

名選手になるような予感がしていますね。