よくニュースでデフォルト
という言葉を耳にする機会があります。

デフォルトとは日本語で
債務不履行のことなのですが、
これでもまだよくわからないと思います。

というわけで、デフォルトに関して

デフォルトとは何か

どういうときに起こるのか

デフォルトの可能性のある国はどこか

のテーマで取り上げたいと思います。

 

デフォルト(債務不履行)とは

デフォルト(債務不履行)というのは
これは別に自己破産のように
行使をするものではなく、
期日までに借金を返済しない等の
規約違反行為を表す言葉になります。

しかし結局のところは
自己破産のようなものじゃないのか
という印象を抱いている人も
多いかも知れませんが、実際は少し違います。

自己破産の場合は
法的に返済がチャラになるのに対し、
債務不履行の場合はそうはなりません。

基本的には、一時的に返済を滞らす形でしかないのです。

その大きな理由の一つは、デフォルトが
一般的には国規模での話になるからです。

国と国の間のやり取りであれば、
その債務国が滅びない限りは
ある程度復活して返済可能になれば
その時点で債権国は請求してくるでしょう。

国内でのデフォルトであっても、たとえば
公務員の給料、公的年金の滞ったりしたら
確実に保証を求められてそれが
時効になることはまずないだろうと思われます。

デフォルトによって返済されなかった借金からは、
返すまでは決して解放されないのです。

 

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損害賠償も?

デフォルトによる経済的打撃は
自国の信用を失うことによる
通貨価値の下落など、直接的なものだけではありません。

デフォルトした際に債権国は
債務国の国債の価値がなくなること
等によって多大な損害を被ったりします。

その被った損害に対して、
損害賠償を請求することができます。

そうなれば、本来の返すべき金額に遅延料、
損害賠償の金額が上乗せされる形になるので、
債務国にとっては相当に苦しくなってしまいます。

参考関連:日本の借金が増え過ぎて問題というのは嘘か真か―その理由

 

デフォルトが起きる状況とは

デフォルトは大きく

資金が調達できない場合

手続き上の不具合が起こった場合

によって起こります。

 

「資金が調達できない場合」とは、
資金繰りが苦しくなって支払えなくなる状態です。

経済が傾いたりして不安定になった際に
起こる可能性が高いですが、
そうでなくとも資金繰りのバランスが崩れたら
期日までに返済が不可能になることがあります。

これは個人で当て嵌めてみても
想像できると思います。

また、資金繰りは特に問題がなくても、
何らかの手続き上の不具合によって
デフォルトが起こることもあります。

 

デフォルトしそうな危うい国々

デフォルトした経験のある国々は
過去にたくさんありますが、
その中で大きな話題となったケース、
または影響が非常に大きくなりそうなケース
を取り上げたいと思います。

 

アルゼンチン

デフォルトした経験のある国々は
過去にたくさんありますが、
最近だとアルゼンチンが有名どころです。

アルゼンチンは2001年に920億ドルという
史上最高額のデフォルトを引き起こしたからです。

その原因は、アルゼンチンが当時敷いていた
固定相場という通貨制度の影響が大きいのですが
さらに隣国ブラジルの経済情勢等も重なり
立ち回りが非常に厳しくなりました。

結局アルゼンチンはデフォルトし、
その結果アルゼンチンの通貨であるペソの価値は
当時デフォルト前の三分の一程度になってしまったのです。

それでもその後何とか持ち直しましたが
国の経済状態は現在でも不安定です。

今だにデフォルトした当時の
損害賠償を請求されていますし。

再度デフォルトする可能性も
度々示唆されていますからね。

そもそもこういった状況になる背景には
国自体の体力がなく、イレギュラーな状況に
対応することができないことがあるのです。

 

アメリカ

一方で確かにデフォルトする国というのは、
大概は経済的に不安定で貧しかったりするのですが、
では経済的に豊かな国は可能性がないか
と言えばそんなことはありません。

経済的に豊かであればあるほど
世界的な影響力も大きいですし
信用されていますから、
アメリカ・中国・日本のような
国々がデフォルトすれば、
その世界経済に与える打撃も大きくなるのです。

ただアメリカの場合、世界一の経済大国ですし
ドルが世界の基軸通貨になっているくらいですから
財政上の理由から資金が調達できなくなる
なんていうことはないでしょう。

しかしながら、手続き上の不備によっての
デフォルトなら可能性があります。

たとえば、昨年の例で言えば

2016年度予算成立の遅れ

連邦債務の法定上限の引き上げ

が挙げられます。

予算が成立しなければ
お金を動かせないので、
返済しなければならない借金も
滞ることになります。

債務の法定上限を引き上げなければ、
たとえ資金を追加で調達しなければならない
という状況でもそれ以上はできないからしない、となります。

どちらにしても、デフォルトを
引き起こすきっかけとなってしまいます。

 

たとえそれがどんな形であれ、
アメリカがデフォルトすれば
世界経済に与える影響は測り知れません。

しょうもない理由からのデフォルトだけは
何としてでも避けて欲しいということを思いますね。