日本の大晦日の恒例であり、

もはや国民的行事とも言える存在である紅白歌合戦

が、近年はかなり趣向を

変えてきているように思います。

それは今年2016年度の

紅白においても言えるのですが、

中でも和田アキ子さんが

29年振りに落選したことは

非常に大きなインパクトなりましたね。

 

というわけで、ここでは

和田アキ子さんの落選の理由・原因の検証

にフォーカスしていきます。

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紅白の選考基準

和田アキ子さんが

紅白歌合戦に落選した理由を考えるには、

まず選考の理由(選考基準)

を把握しておく必要があります。

 

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ただもちろんその基準については

公開されているわけではないので

憶測になるのですが、まず枠としては

大きく三つに分けることができます。

 

貫禄枠

常連となっている人を指します。

 

北島三郎

石川さゆり

五木ひろし

坂本冬美

郷ひろみ

小林幸子

森進一

 

 

トップアーティスト枠

AKB48

ジャニーズ

水樹奈々

いきものがかり

 

等(今年出場しない歌手も含んでいます)。

 

その年に大ヒット、あるいは話題になった枠

今年だと

ピコ太郎

桐谷健太

RADIO FISH(オリラジ)

 

といった具合ですね。

この三つの枠のうち

常連となるのはもちろん、

貫禄枠・トップアーティスト枠

になります。

 

その中でも特に、貫禄枠の方は

極めて連続出場する傾向にあります。

単純に売り上げであったり人気であれば

恐らくトップアーティスト枠の方が

大きく上回るのですが、

紅白の選定基準はもちろん

それのみではありません。

そういう意味では、

他の一般的な音楽番組とは

大きくことなりますね。

 

これも民営ではなく国営であるが故の

一つの特徴とも言えるかも知れませんが。

 

和田アキ子さんが落選した理由

それを踏まえた上で、ではなぜ

和田アキ子さんは落選したのかを考えてみましょう。

 

まず、和田さんが

貫禄枠に属することには

異論はないだろうと思います。

 

そして紅白において、

貫禄枠というのは一度属してしまえば、

それ以後もかなり安泰となっています。

もちろん、そのためには

歌手として相当な実績を上げ、

社会的に認められなければならないのですが。

 

つまり、和田さんはある意味で

貫禄枠から弾かれてしまった、

ということが言えるわけですね。

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貫禄枠と日本社会の変化の関係性

本来は安泰であったはずの

ポジションなのに、和田さんが

そこから外されたという事実は

何だか日本社会の変化を

象徴しているようにも感じられます。

 

旧来の日本の社会構造というのは、

基本的に一度安定した地位を手にしたら

後はエスカレーター式に上がっていく

ようなところがありました。

そのもっともわかり易い例が

良い大学から良い企業へ・・・・

といった流れですね。

 

しかしながら、それも

時代と共になくなっていきました。

ですがそれが芸能界であったり、

紅白という舞台においては

まだ普通に残っているように思います。

 

もちろんもともと確固たる実力が

あったからこそ地位を確立できたのは

確かなのですが、それでも圧倒的な

支持を保ち続けているかと言えば、

売上げを見てもわかるように

全然そんなことないわけですからね。

貫禄枠に属していたからこそ、

安定した地位を維持できていたのは事実でしょう。

 

これは現在では多くの日本企業に

導入されているレベルの社員の競争原理が、

紅白にも働きだしたのではないかと思うのです。

常連の和田さんが抜けたという事実は、

貫禄枠の安定性がもうあまりないことを

意味していると思います。

 

これからも貫禄枠として

何十回も出ている人が

外されることはあり得るのではないでしょうか。

恐らく今後はそういう流れで

いくのではないかと思います。

 

とはいえども、少なくとも現在は

まだ明らかに貫禄枠は存在していますから、

その中で和田さんが外れたということは、

それなりの理由があるのだろうと思います。

 

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和田さんの問題点

和田アキ子さんの何が問題だったのか

と考えるのは完全に憶測の域に

なってしまうのは否めないのですが、

少なくとも、和田アキ子さんには、

他の貫禄歌手と大きく異なる点があります。

それは

バラエティーで目立っていること

です。

 

これが和田さんの紅白落選と

関係があると私は見ています。

もちろん別にバラエティー

で目立つこと自体が悪い

というわけではないのですが、

今の和田さんの目立ち方は

明らかに本業である歌手活動の方には

悪影響を与えていると思います。

その代表的なところとして挙げられるのが、

『アッコにお任せ』における

ご意見番としての立場です。

 

和田さんはこの番組の中で

様々なニュースに対して

個人的な意見を述べるのですが、

印象はあまり良くありません。

その理由は、

「偉そうだから」

という意見が多いです。

 

確かに、自分があまり

良く知らないことに対しては

遠慮がちに話すとはいえ、

ニュース等にも切り込んで

キツめの発言をすることもあります。

もちろん立場上それなりに

明瞭な自分の意見を持つ

必要があるのはわかりますが、

あまり知識がないのに

それをしようとしたら、

どうしても意見が感情に

左右されてしまいがちになります。

そして人というのは

感情が入ってしまうと、

物事を冷静かつ客観的に

判断できないだけではなく

異なる人の意見を圧力で抑え込もうとします。
(圧力というのは権力等による無言の圧も含みます)

 

和田さん自身、権力もあって

それが容易にできる立場なので

もうその時点で中立的な番組ではなくなってしまいますね。

『アッコにお任せ』の和田さんについて、

はっきり言って視聴者が少し不快に

感じられる気持ちもわかります。

 

確かに和田アキ子さんは

キャラ的にはバラエティー向きの人

だとは思いますが、今のような立場で

ニュースあれこれに対して

意見をするような仕事は向いていないと思います。

いくら大御所であっても、

松本さんのように

ニュース対しての知識があまりなくても

視点をずらして意見が言えたり、

自分と異なる意見も受け入れるような

心の余裕があれば別ですが、

個人的には和田からそういうのは感じられません。

 

それは番組内で和田さんの

紅白落選についての話題に

一切触れないところにも現れています。

 

ここでもし冷静に対処できる自信があれば、

間違いなく取り扱って、テレビの前で

今後の抱負を述べたりすることができるはずです。

その方が明らかに印象が良いはずなのですが

結局は感情に振り回されそうな気がして

回避したのではないかと私は思います。

落選後すぐにメディアに向かって

紅白落選に対しての気持ちを伝える

文章を発表していますが、

ラジオでも言及したんだから

看板番組でも扱わないと不自然だと思います。

 

ここでもまた

人のことを散々色々言っておきながら、自分のことになると目を逸らす

と感じてしまうので、

世間からの印象は悪いでしょう。

もちろん人間ですから

感情に動かされてしまうのは

しょうがないのですし、

大抵の人はそうなると思います。

特に、紅白に対しての思い入れが

尋常ではないのは明らかですからね。

 

ですから別に和田さん自身が悪い

というわけではないのですが、

和田さんの立場としては

印象を落とすだけになると思います。

バラエティーが本業であればまだしも、

歌手としての活動には支障の方が圧倒的に大きいと思いますけどね。