2016年1月14日の突然の訃報は、全世界を悲しみの雲で覆いました。

あの、スネイプ先生を演じていたアラン・リックマンがこの世を去ったのです。

ハリポタファンのみならず、多くのアラン・リックマンファンに衝撃が走りました。

 

あまりにも突然の出来事。

享年69歳。まだまだこれからもう一花、という時にお亡くなりになられました。

今後はもうアランの素晴らしい演技を新しい映画で観ることは出来ません。

とはいえもちろん、彼が生前、視聴者に与えてきた多くの感動は決して消えることはないでしょう。

ここではアラン・リックマンの、偉大な俳優の人生を辿っていきます。

 

アラン・リックマンってどんな人?

スネイプ役アランリックマンsexyne

アランリックマンは1946年の2月21日、イギリス・ロンドンに生を受けました。

元々はデザイナーを目指していたようですが、心機一転して名門王立演劇学校(通称RADA)に入学し、演技を学びます。

卒業後は舞台で研鑽を積みながら、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーにも所属して活動します。

 

1988年の「ダイ・ハード」で映画デビューを飾り、一躍有名に。

俳優業に精を出す傍ら、監督業にも挑戦し、1997年の「ウィンター・ゲスト」で監督デビューを飾ります。

その後は俳優としての自分のポジションを確立し、第一線で活躍をし続けてきましたが、2016年の1月、すい臓癌のため惜しまれながら逝去したのです。

 

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アラン・リックマンとセブルス・スネイプ

アラン・リックマンの当たり役となったセブルス・スネイプは、「ハリー・ポッター」シリーズの中でも1、2を競ういやな役どころ。

それでいて、「ハリー・ポッター」シリーズの中では絶大な人気を誇っているのは、やはりアランが見事に演じ切っていたからに他なりません。

スネイプ役アランリックマンronge

 

著者のJ.K.ローリングもアランの演技を褒めたたえているぐらい、完璧なスネイプだったのです。

無表情の中でも目と身振りで演技力を見せつけるアランはさすがでした。

特に、スネイプ最後のシーンは見事と言うほかありません!

感動して涙したファンも多いのでは?

 

アランは、このセブルス・スネイプ役で「ハリー・ポッター」シリーズ全8本に出演したのですが、その間に太ったり痩せたりと体型の変化が激しく、ファンの中には健康を気遣う声もあったようです。

恐らくその頃から闘病生活を送っていたのかもしれませんね。
(治療薬の副作用で太ることはよくあるそうなので。)

それでも、共演者には一切そのようなことは言わず、苦痛に耐え抜いて演技をしていたアラン。
渾身の演技、凄まじい演技愛を感じます!

 

アラン・リックマンとアカデミー賞

実は、アラン・リックマンはなんとアカデミー賞を受賞したことがありません。

それどころかノミネート経験もないとか。

あれほどの演技力を持った人がアカデミー賞にノミネートすらされなかったというのは信じられないという人も多いのではないでしょうか。

 

因みに、英国アカデミー賞にはノミネートされた経験があります。

1991年の「ロビン・フッド」では見事英国アカデミー賞助演男優賞に輝きました。

その他にもゴールデングローブ賞などの受賞歴はありますが、なぜかアカデミー賞だけはないんです。
(不思議ですね・・・)

 

アラン・リックマンの主な出演作

映画

・「ダイ・ハード」(1988年)

・「乙女座殺人事件」(1989年)

・「愛しい人が眠るまで」(1991年)

・「ロビン・フッド」(1991年)

・「いつか晴れた日に」(1995年)

・「マイケル・コリンズ」(1996年)

・「ウィンター・ゲスト」(兼監督)(1997年)

・「ドグマ」(1998年)

・「ギャラクシー・クエスト」(1998年)

・「シャンプー台の向こうに」(2000年)

・「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001年)

・「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002年)

・「ラブ・アクチュアリー」(2003年)

・「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」(2004年)

・「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005年)

・「パフューム ある人殺しの物語」(2006年)

・「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007年)

・「スウィーニー・トッド・フリート街の悪魔の理髪師」(2007年)

・「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(2009年)

・「ハリー・ポッターと死の秘宝PART 1」(2010年)

・「アリス・イン・ワンダーランド」(声のみ)(2010年)

・「ハリー・ポッターと死の秘宝PART 2」(2011年)

・「モネ・ゲーム」(2012年)

・「大統領の執事の涙」(2013年)

・「ヴェルサイユの宮廷庭師」(兼監督)(2014年)

・「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」(2015年)

・「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」(遺作)(2016年)

 

ドラマ

・「ラスプーチン」(1996年)

 

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アラン・リックマンとエマ・トンプソンの深い縁

アラン・リックマンは生前、エマ・トンプソンと非常に深い縁がありました。

何かとエマ・トンプソンと共演することが多かったのです。

 

スネイプ役アランリックマン&エマトンプソン

 

以下二人の共演作品です。

・「いつか晴れた日に」(1995年)

・「ウィンター・ゲスト」(1997年)

・「裏切りのKiss」(1998年)

・「ラブ・アクチュアリー」(2003年)

・「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」(2004年)

・「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007年)

・「ハリー・ポッターと死の秘宝PART 2」(2011年)

初めて共演した「いつか晴れた日に」では、エマ・トンプソン演じるエレノアの妹マリアンに恋する大佐をアランが演じました。

中々想いが伝わらずに、むしろ姉のエレノアと親密になっていくというシーンもありましたね。

そのシーンがあまりにも完璧に演じられているというのか、世間が二人の間に何かあるのではないかと疑いたくなるのも仕方がないといえるほど、アランとエマの演技はぴたりと息が合っていました

 

「いつか晴れた日」から約10年後の「ラブ・アクチュアリー」では夫婦役を演じました。

若くてきれいで、ちょっぴり小悪魔な受付嬢にぽわーっとなってしまうダメな中年男をアランが好演。
夫の浮気心を目の当たりにしてショックを受けつつも、子供のためにと気丈に振る舞う妻をエマが熱演。

本当の夫婦なのでは?と疑いたくなるほど素晴らしいコンビネーションを見せつけてくれました。

 

アラン本人もエマとの演技相性が良いと感じていたのでしょうか、初の監督作にはエマを主演させています。(気心が知れた仲の人を主演にしておけば、仕事もやりやすいですしね!)

「ハリー・ポッター」シリーズでは、アランとエマが直接絡むシーンはありませんでしたが、二人とも個性豊かな演技力でセブルス・スネイプとシビル・トレロニーに息を吹き込んでくれました。

 

これだけ数々の作品で共演していたら、お互い意識しないはずがないでしょう。

何か運命的な何かすら感じさせられるほどの縁ですよね。

では実際の二人の関係はどうだったかと言うと・・・。

非常に気もあって親友のような間柄であったようですが、それ以上の関係にはならなかったようです。

大変お似合いですし逆の意味でかなり意外なので、個人的には実際は公に見つかってないだけで何かあったのではないかと勘繰っていますけどね(笑)

 

アラン・リックマンという俳優の特徴と魅力

アラン・リックマンという俳優のもっとも大きな特徴であり魅力の一つは、そのにあります。

「ベルベット・ヴォイス」と形容されるその声は、低く、深く、甘く、独特の響きを持っています

誰にも真似できない美しい声と称され、この声を活かしてオーディオブックのナレーターを務めたことも。

こちらではシェークスピアのソナタを朗読していますが、個人的にも実に渋く深みのある、感情が心にまで届くような声だな、という印象を受けます。

 

今となっては、もうアラン・リックマンの肉声を聞くことは出来ないのだと嘆く人も多いでしょう。

しかし、これがそうでもないのです!

なんと、アランのベルベット・ヴォイスを再現できる人がいるのです。

それは、「SHERLOCK」でお馴染みのベネディクト・カンバーバッチ

 

本当にそっくりな声色でアランのモノマネをやってくれます。
(今では、アラン・リックマンのモノマネがカンバーバッチの十八番になりつつあります。)

彼についてはこちら記事をご参照ください。

ベネディクトカンバーバッチという俳優

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

紹介してきましたようにアラン・リックマンは、「ハリー・ポッター」シリーズ出演以前にも沢山の有名な映画やドラマに出演しています。

アラン・リックマンという人物は亡くなりましたが、アラン・リックマンという俳優はこれからも作品の中で永遠に生き続けることでしょう。

アランに会いたいと思った際は、ぜひ彼の過去の出演作品をチェックしてみて下さい。