2017年8月末現在、ゲーム市場においてもっとも騒がれていると言っても過言ではないミニスーパーファミコン。
一部ではゲーム史に名を残すような神ハードとして称えられているスーパーファミコン(スーファミ)が、手のひらサイズとなって蘇るのです。
ニンテンドークラシックミニ・ファミリーコンピューターのスーパーファミコン版で、正式名称はニンテンドークラシックミニ・スーパーファミコンということで、ミニスーファミと呼ぶ人もいれば、ファミコンミニと同様の呼び方でスーファミミニと呼ぶ人もいるでしょう。
しかしながら、そんなことはどうでも良い話です。
もっとも重要なのは、
スーファミミニ(ここではそう呼ぶことにします)に収録されているソフト(カセット)が面白いかどうか
になります。
スーファミミニの収録ソフト(カセット)
もともとスーファミのソフトには名作が揃っていて、それもこのハードが神扱いされる一要因ではありますが、製作スタッフはよく理解しておられるようで、その中でもユーザーがもっとも懐かしんで楽しめるソフトを選出してきたと思われます。
さすがですね!
今回スーファミミニで収録されているタイトルは以下のようになります。
スーパーマリオワールド 1990/11/21 任天堂
F-ZERO 1990/11/21 任天堂
がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻 1991/7/19 KONAMI
超魔界村 1991/10/4 カプコン
ゼルダの伝説 神々のトライフォース 1991/11/21 任天堂
スーパーフォーメーションサッカー 1991/12/13 ヒューマン
魂斗羅スピリッツ 1992/2/28 KONAMI
スーパーマリオカート 1992/8/27 任天堂
スターフォックス 1993/2/21 任天堂
聖剣伝説2 1993/8/6 スクウェア
ロックマンX 1993/12/17 カプコン
ファイアーエムブレム 紋章の謎 1994/1/21 任天堂
スーパーメトロイド 1994/3/19 任天堂
ファイナルファンタジーVI 1994/4/2 スクウェア
スーパーストリートファイターII 1994/6/25 カプコン
スーパードンキーコング 1994/11/26 任天堂
スーパーマリオ ヨッシーアイランド 1995/8/5 任天堂
パネルでポン 1995/10/27 任天堂
スーパーマリオRPG 1996/3/9 任天堂
星のカービィ スーパーデラックス 1996/3/21 任天堂
スターフォックス2 未発売 任天堂
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収録ソフトの大半の面白さは保証済
私は大体リアルタイムでプレイしていますが、その多くがかなり鮮明に記憶に残っています。
この中でプレイしたことがないのは
『スーパーフォーメーションサッカー』
『魂斗羅スピリッツ』
『ファイアーエムブレム 紋章の謎』
『パネルでポン』
『スーパーマリオRPG』
『スターフォックス』
『スターフォックス2』
の7作で、残りの14作品については全て経験があります。
そして、その14作品はもれなく超面白く、もれなくどハマりした記憶しかありません。
では、なぜスーファミのゲームがそれほどまでに面白く感じたのかと言えば、その理由はソフトの内容だけではないでしょう。
個人的には、やはり
その前時代のハードであるファミコンと比較した際の劇的なグラフィックの向上が一番の理由なのではないか
と考えています。
はっきり言って、それはもう感動ものでしたね。
あと、地味ですがプレイ中にソフト(カセット)を揺らしてもほぼバグりませんし、時間が経つにつれてだんだん接続が悪くなってくる、ということがなかったのも大きいでしょう。
ファミコンだと酷い場合では、挿入されたソフトに風船がぶつかった衝撃でバグり、さらにはデータが消えることもありました。まあギャグであればそこそこ面白いとは思いますが・・・・。
このように、ファミコンは今では考えられないような様々な種類の問題を抱えていたのですが、その問題はスーファミになって一気に解決しました。
これら二つの理由というのは、一見ややパンチが弱いような印象も受けるかも知れませんが、滅茶苦茶大きかっただろうと私は見ています。
実のところ、私はこれらのゲームで具体的にどこかどのように面白かったか話すのはあまり意味がないと思っていて話す気はないのですが、その理由は今のゲームの方が洗練されていて優れているからです。
ゲームの歴史が長くなればなるほど性能自体が上がるのは当然として、さらにユーザーの声がどんどん反映されていくので、より大衆受けするゲームになっていきますからね。
少なくとも、野球に例えると「ストレートの速さ」という点では、昔のゲームは今のゲームに勝てないのです。
ですから変化球、つまりリアルタイムにおける劇的な進化こそが、世間を熱狂させた最大の理由なのではないかと考えられるわけです。
たとえば王貞治氏は現役当時ずば抜けて凄い選手で、日本中を熱狂の渦に巻き込んでいました。しかしながら、「今の時代だと自分はレギュラーにもなれないと思う」とご自分で語っています。
実際に王氏が現代で通用するかしないかは置いておいて、現代野球は昔と比べて明らかにレベルが上がっています。それは陸上の記録の歴史を辿ってもわかりますね。昔は100メートル9秒台なんて人間には不可能だと言われていたのですから。
つまり、その時代において突き抜けた何かに対して、人は大きな衝撃と感動を覚えるのは紛れもない事実なのです。
ただまた別の視点もあって、
ゲームというのはスーファミくらいのリアリティーと操作性がベストであるのではないか
という説もあります。
確かに今のゲームは昔のゲームよりもずっとリアルで操作性も優れていたりしますが、実のところはそれが面白さに直結しているようにあまり感じられません。
しかし一方で、当時ファミコンからスーファミに進化するに当たってボタンの数も増え、操作性も複雑になったのですが、これは逆に面白さを感じる一つの大きな要因となりました。
その点から考えると、個人的にスーファミがやたらと面白く感じたのは、単純にプレイしたタイミングであったり、好み、あるいは宣伝効果のみによるものではなくて、実際に誰がいつどのタイミングでやっても面白く感じるものでもある可能性がありますよね。
ただ少なくとも、私と同じように感じているスーファミで少年時代を過ごした方は多いと思うので、そのような方々にとってみればスーファミミニに大変な魅力を感じているのではないかと思います。
その「最高に面白かった記憶」と、「懐かしい」という気持ち、そして実際の面白さが混ざり合うわけですからね。
スーファミミニの価格
そしてさらに驚くべきは、その価格です。定価はなんと税抜きで7980円!
わずか8000円そこそこで、これらのほとんどアタリであろう(少なくとも私がプレーしたことのある14タイトルは十二分に遊べると思って大丈夫です)21ものタイトルが遊べるのです。
そもそもスーファミのソフトはやたらと高額で、当時新品で10000~15000円くらいしていたので、それを考えるとその破格っ振りもよく理解できますね。
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超魔界村やFゼロ、ロックマンX等もクリア可能な理由
『超魔界村』や『Fゼロ』、『ロックマンX』等といった高難易度ゲームは、当時の少年には完全クリアすることが非常に困難でした。
実際、クリアしたらクラスで自慢できるレベルでは難しかったですね。
しかしスーファミミニであれば、当時泣く泣くクリアを断念した人達であってもクリアできる可能性は非常に高いです。
昔のゲームの難易度がやたら高かった理由は大きく二つあって、それは
①ゲームオーバーになると最初からやり直し、あるいはかなり戻されたり弱体化したりする
②攻略法が気軽に手に入らない(攻略本を購入する必要がある)し、その攻略法もあまり詳しい情報ではない
といったものになります。
①については、スーファミミニにはセーブ機能が付いています。
このセーブ機能を活用すれば、たとえやられてしまってもそこから始めることができるのです。
②については、今の時代ならネットで簡単に詳しい攻略法が手に入るので、壁にぶつかった際にその攻略法を参考にしながらプレイすることができます。
やはり昔クリアできずに断念したゲームというのはちゃんと覚えているものですし、どこか心に引っ掛かっているところもあるのではないでしょうか。少なくとも中途半端に打ち切りになった漫画みたいな感じで、気持ち良くはないですよね。
それが何十年も経ってクリアできたときというのは、もしかしたら何か不思議な達成感を感じられるのではないかと思います(笑)