生活に困窮している方々を
救うための制度である生活保護ですが、
ただで金銭的な援助を受けるわけなので
その条件は当然厳しいです。

 

生活保護受給条件

生活保護を受給するに当たっての条件は、
大きく4つに分類することができます。

まずその4つについて挙げていきましょう。

主な条件は、以下の4つを満たすことです。

 

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収入が最低生活費に満たないこと

厚生労働省によって最低生活費が定められています。

これを下回っていれば、生活していくために
十分な収入がないとみなされます。

最低生活費については本人の年齢や
住んでいる地域、同居者や扶養者の人数等
によっても変わってきますが、
東京で一人暮らしをしている場合のざっくりとした目安は

東京一人暮らし

生活費:80000~90000円

家賃:50000~60000円

合計:130000~140000円

東京三人暮らし

生活費:160000~180000円

家賃:60000~70000円

合計:220000~250000円

※あくまでざっくりとなので、詳しい算出法についてはこちらをご参照ください

生活保護wikipedea

相当な金額ですよね(笑)

 

基準となるのは、パートやアルバイトだけではなく、
年金、その他手当等の公的な援助も含めての収入です。

ですから基本的には
最低生活費に満たない額の分を、
生活保護費で埋め合わせる形になります。

ただしもちろん、条件はそれだけではありません。

 

資産・財産を持たないこと

資産とは、土地や車等の物的資産、
そして財産とは貯金のことです。

これらは原則として所持が認められていません。

ただし、持ち家や携帯電話等、
生活する上での必要最低限の資産は認められています。

また、「原則として」なので
場合によっては車の所持も認められることもあります。

 

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援助する身内や親族がいないこと

自分は収入が十分になくても、
同居する人に収入がある、
あるいは親族から援助が受けられて
最低生活費を上回れるのであれば
生活保護の対象にはなりません。

援助が求められるのは、三親等以内になります。

三親等は、縦の関係だと
自分の曾祖父母から曾孫まで
横の関係だと自分の兄弟のみならず、
甥や姪とその夫婦まで入ってきます。

ですから、非常に範囲が広いです。

三親等以内の親族に対して、
その援助の能力と意志を確認するために
扶養照会という書類が送られます。

なので親戚を巻き込まずして
生活保護を受けることはできないのです。

参考関連:子育て中シングルマザーの貧困原因は養育費や生活保護を受給できないから?

 

病気や怪我等で働くことが困難

たとえ最低生活費を下回っていたとしても、
心身共に健康で問題なく働ける場合には
「働きなさい」と言われ、
生活保護を受けることはできません。

病気や怪我で満足に働けず、
結果として最低生活費に満たない場合は
生活保護を受けることができます。

ただし、たとえ心身共に健康であっても
養う人数が多く、一生懸命頑張って
働いているが十分な収入が得られていない
というケースであれば認められることもあります。

 

生活保護受給のネック

ただこうなってくると、
一番ネックになってくる可能性が高いのは
親族が絡む扶養照会でしょう。

生活保護を受けるためには
ここは避けて通れません。

たとえ明らかに生活保護の対象と
なり得る生活状況であったとしても、
その前に親族に確認を取らなければならない。

そのときに、生活が苦しければ苦しいほど、
親族的には援助しないといけない空気になる。

そうでないと、まるで親族側の方が
無責任であるかのような空気になってしまう。

人によっては乞食だとか、
そういう扱いをしてくるだろうと思います。

となると、明らかに生活保護を
受けるべき状況下にあるのに、申請を出すことを
躊躇ってしまう人がいても不思議ではないですよね。

結果的に、ホームレスのような貧困者が増える原因にはなります。
(もちろんホームレスが生活保護を受けない理由はそれだけではないのですが)

しかしそれに対して、一方では
本来受給に値しない人が受けているケースもあります。

こちらも大きな問題となっています。