何らかの事情で夫と別れ、
子どもの親権を引き取り、
その子を養いながら生活をしているシングルマザー。

その多くは大変苦しい生活を強いられていて、
家事、子育て、仕事の全てを
一人で熟なさなければならない人もいたりします。

 

シングルマザーが貧困である原因

しかし、何故シングルマザーには貧困が多いのでしょうか。

というのは、シングルマザーということは
ほとんどの場合はファザー(父親)もいるはずです。

父親から養育費がもらえるのであれば、
パートやアルバイトの給料が安くても
生活的にそこまで貧しくなる気はしませんよね。

また、生活に本当に厳しければ、
生活保護を受ければかなり楽になるはずです。

ここでは、その辺りの事情を取り上げていくことにします。

 

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養育費の受給

実の父親が養育費を支払うことは、
法的にも定められています。

つまり、支払いの義務があるのです。

ですから、亡くなられた場合以外であれば
基本的には養育費を受け取ることができるのです。

しかしながら、法的拘束力を持たないケースがあります。

それは

  • 別れる際にしっかりと取り決めをしていない場合
  • 取り決めはしているが、書面でのやり取りをしていない場合

です。

何と、離婚夫婦の半数近くが養育費の取り決め自体をしていません。

その主な理由としては

  1. 夫に支払い能力がないと思った
  2. もう夫と関わりたくなかった
  3. 色々と面倒臭かった

の3つが挙げられます。

まず1についてですが、
これはかなりおかしな意見であると言えます。

夫に支払い能力があるかないか、
なんていうことは関係ありません。

夫は子どもの親なのですから、養育費を支払うべきなのです。

額は夫の現在の状況次第にもなってきますが、
余程の理由がない限りは、
確実に法的に拘束することができるでしょう。

 

2と3は一見論外のようにも感じられますが、
気持ちはわからなくありません。

そもそも夫が原因で別れる場合、
原因を作るような人物なのです。

つまり、ろくでなしであり、
自己中心的な人物である場合が大半です。

そんな相手と養育費を争って
まともに話を付けようとしたら
大変なストレスになることは目に見えています。

それどころか、妙な脅しを掛けてくるかも知れません。

個人的には、1の理由はほとんど口実だと思います。

結局はやはり2と3の理由が強いからなのでしょう。

男の方が力がありますし、
ろくでなしと正面から戦うのは危険も伴いますからね。

参考関連:DV加害者の性格的な特徴と心理。原因は共依存か

 

養育費の相場

養育費の相場は子ども一人に付き
大体月3~6万円程度であるとされています。

年収180万円の場合でも、月2~4万円程度となっています。

ですから、しっかりと向き合って戦えば
ある程度以上はもらえるのです。

非常に面倒臭くはなりますが、
しっかりと裁判所を通して離婚をするべきです。

夫婦の話し合いだけの離婚(協議離婚)
では養育費を取れないケースが多いのですが、
これは第三者を交えないと
相手の反応に対する恐怖で
主張するのも躊躇ってしまうからです。

将来の生活が掛かっているのですから、
そこは面倒でも裁判所を通すべきでしょう。

 

ちなみに、離婚した後からでも
一定期間内であれば請求することはできるので、
離婚時に慰謝料の取り決めをしていなかった方は
関係機関に相談されることをお勧めします。

参考サイト:全国女性会館協議会

 

生活保護の受給

では、生活保護に関してはどうか。

生活保護の支給額というのは、
社会的弱者である元夫の養育費とは比べ物になりません。

子ども一人の母子家庭の場合、
15万以上は受け取ることができます。

専業主婦に専念できますし、
これだけあれば十分にやっていくことができるはずです。

もちろん条件付きにはなりますが
シングルマザーで貧困に苦しんでいる人が
引っ掛かるようなものではありません。

だったら、生活保護を受ければ
子育て中で貧困に苦しむシングルマザーは
皆救われるのではないか。

理屈上は、そうです。

となると、結局

シングルマザーには何故貧困が多いのか

という疑問に再び戻ってくることになります。

実は、貧困であるにも掛からず
生活保護を受け取らないシングルマザーも少なくないのです。

これにはいくつかの理由があります。

 

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社会からの目を気になる

生活保護を受けている人に対して
批判であったり、軽蔑の目で見る人がいます。

それを気にして、生活保護を受けたくない
と思ってしまっているということです。

しかしながら、もし自分がやるだけやって
生活苦である、というのであれば
堂々と受けたら良いのです。

むしろこちらの事情も知らずに
あれこれ口を出してきたり、
軽蔑してくるような人物の方が
人格的に問題があると考えるべきだと思います。

 

ただ子どもが虐められないか心配、
という方もいるでしょうし、
知られて良いことはありませんから
そもそもなるべく知られないようにはした方が良いでしょう。

あと、あくまで国の税金、
つまり国民のお金を使っているのですから
その辺りは自覚した上で、謙虚にするのは当然だと思います。

 

面倒臭い・そもそも知らない

生活保護申請時にはたくさんの手続きや書類が必要となります。

そのため、面倒臭いと思ってしまう人も多いようです。

また、意外と生活苦のシングルマザーで
生活保護の存在自体を知らない、
という人も少なくないようです。

厳しい言い方ですが、
こういった人達の場合
シングルマザーになっていること自体
本人に問題があるんだろうな、と思ってしまいます。

 

最後に

何にしても、貧困に苦しんでいる
子育てシングルマザーは
社会的に被害者的な観方をされがちですが、
必ずしもそうではありません。

現行の日本の社会システムを考えたら、
極端な生活苦から抜け出す手段がない、
なんていうことはないのです。

妙なプライドであったり、見栄であったり
甘えがあって、自分の悲劇は
自分ではなく他人や社会のせいにして、
現実としっかり向き合って
自力で人生を切り開いて行こう、
改善していこうという気持ちがない。

これはシングルマザーに
限った話ではありませんが、
もし自分がそういうタイプなのではないか
と感じるなら、まずは自分自身の内面的な部分を
変えていくことから始めた方が良いのではないかと思います。