21世紀に入ってから怒涛の如く成長し
日本を抜き第二の経済大国となった中国ですが、
近年になって減速が明らかになっています。

 

中国経済を予想する際の問題点

中国経済の現状を見て、
「近い将来、中国経済は崩壊する」
と予想している人は多いです。

ただ、これは中国に対して
あまり良い感情を持っていない人が多いこともあります。

つまり、中国が嫌いだから
「崩壊してほしい」
という期待が入っているのです。

これは実際、素人だけではなくて
経済学者にも言えることだと思います。

経済学者の中には、
実はそこまで思っていなくても
崩壊のシナリオを唱えた方が
支持されるからという理由で
そう言ってる人もいるでしょう。

これでは客観的かつ現実的に
考えているとは言えませんよね。

 

Sponsored Link

 

データの矛盾

現在の中国の経済成長率は
大体6~7%程度とされています。

これは25年振りの低水準であり、
特に近年は毎年数字を下げていっています。

ですから中国の経済成長に
陰りが見え始めてはいるのですが、
これだけではまだ中国の現状はわからないのです。

それはなぜかと言うと、
まず何よりも
「中国という国が信用できないから」です。

中国は共産党の一党独裁政権であり、
国全体の情報を完全にコントロールされています。

それはもちろん、世界に発信する情報もです。

情報のコントロールをすることによって、
国内であれ国外であれ、自分たちの政権を
より優位に持っていきたいのです。
(恐らく国の利益を考えているわけではないだろうと思います)

ここで経済成長率というのは
中国の国家統計局が報告しています。

つまり、中国政府が関与している。

ということは、そのデータは
自分たちの都合の良いように
改ざんされている、と考えた方が良いのです。

実際、それ以外の経済データ(貿易収支等)と
照らし合わせてた場合、
明らかに2015年7月に
中国の当局が発表した
成長率7%では辻褄が合わず
数々の矛盾が生じていると指摘されています。

では本当のところの数字はどのくらいかと言うと、
ここは識者によって見解が分かれるところです。

予想が高い人ですと4%くらいなのですが、
予想が低い人ですとすでにマイナスであるという予想です。

しかしすでにマイナス成長であると予想する人は、
大概中国が嫌いでそのまま崩壊すると主張しています。

それはもはや予想ではありませんよね。

参考関連:中国人の金持ちはなぜ爆買いをするのか?その理由とは

 

Sponsored Link

 

今後を個人的に予想

私自身の考えとしては、
現在の中国の本当の成長率がどうなのか
よりも中国という国のスタンスが、
今後国をどういう方向に導くのか
の方が重要だと考えています。

もともと中国は言い訳や嘘、演技、
そして強引な戦法等を駆使して
外交を有利に進めながら領土を拡大し
世界における自分たちの地位と影響力を
高めていこうとする国ですから大変したたかです。

汚いと言えば汚いのですが、
それは裏を返せば狡賢いとも言えるのです。

しかしながら、そのやり方が果たして現在に合っているのか。

一昔前であればともかく、
今の時代はインターネットが発達していますから
情報をコントロールするのは至難の業です。

他国はもうすでに中国の状態をある程度予想できています。

国内であっても、サイバーポリスによる
厳しい取り締まりや検閲を駆使することで
何とか世論を騙し操作できているように見えますが
各地の暴動は増えて来ているようです。

となると、情報操作によって国内外の世論を
自国にとって都合の良い方向へ導くやり方に
無理が生じているということかも知れません。

つまり、強引なやり方が
通用しない時代になってきたのではないか。

個人的には、そのように感じています。

 

しかしそれでも、現在の経済的地位を
一気に損なうことはないだろうと思います。

恐らくですが、中国共産党が
失墜するのではないでしょうか。

そうすれば中国という国の性質が
ある程度変わる気がします。

そうなれば、ある程度混乱した
国の統制が図れるようになるでしょうから
崩壊することもないだろうと思います。