ドラゴンボール超宇宙サバイバル編にあの人造人間17号が参戦するということで、この情報に胸が高まった原作ファンは多いのではないかと思います。

とはいえ、17号なんてそんなに強くないし、他の戦闘力が高くない仲間と違って仲間、という意識がそれほど感じられない。そうなると、普通にバトルするにもチームワークやコンビネーションとしても微妙なのではないか・・・。

という印象を受けてしまうところですが、どうやら実際はそのような心配をする必要がないようです。

というわけで、ここではドラゴンボール超で久々に再登場した17号がどんなことになっていたのか、について迫ってみたいと思います。

 

17号の強さ推移

もともとの強さ

旧作品では、17号はスーパーサイヤ人1のベジータと大体同じくらいの実力であったと思われます。

というのは、直接手合わせをしたわけではないのですが、ベジータは18号と手合わせをし、パワー的には大体互角であったからです(ただし人造人間は体力が減らないので、ベジータは戦っているうちにパワーが落ちて負けてしまいますが)。

このとき18号の強さと17号の強さは大体同じくらいという話なので、つまりこのときのベジータとも互角程度、ということになります。

人造人間17号と18号

また、セルの初期完全体はスーパーサイヤ人1の悟空より少し強いくらいでしたが、17号はパワーアップしたセルの第一形態にすら敵いませんでした。スーパーサイヤ人2は究極完全体セルと互角くらいの実力なので、そう考えると17号はスーパーサイヤ人2と比較したら大きく実力が劣るどころか、

強化版スーパーサイヤ人1とすらまともに戦うことができない

ということになります。

 

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ドラゴンボール超初登場時の強さ

では先日、ドラゴンボール超で17号が初登場した際の強さはどうだったか。

まず悟空はスーパーサイヤ人2で戦いました。

ドラゴンボール超17号対悟空

このときはまずまず良い勝負だったのですが、もともと強化版スーパーサイヤ人より劣るくらいの実力であったので、強くなったということであればまだ何とか理解できます。

実際、悟空が

「こんなにつええとはおどれえたぞ」

と発言した際に、17号は

「ただのんびりと過ごしていたわけではないからな」

と返していますからね。

しっかりトレーニングをしていた、ということですね。

17号と悟空のバトル

しかしながら、問題はここからです。

17号が段々押し気味になってきたら、悟空はスーパーサイヤ人3を飛ばしていきなりスーパーサイヤ人ブルーに変身します。

 

そしてブルー悟空のかめはめ波をバリアで受け、そのまま互角のパンチの応酬を繰り広げます。

17号のかめはめ波バリア

ドラゴンボール超17号対悟空ブルー

 

そこで17号がバトル終了を提案したことで二人の戦いは終わりましたが、視聴者には明らかに17号は悟空と互角の強さ、という印象を与えました。

 

と同時に、多くの視聴者はかなり強い違和感を感じます。

「いくらトレーニングを積んだとはいえ、ブルーと互角に戦えるほどなの!?」

という大きな疑問からくる違和感ですね。

ブルーの強さは、

スーパーサイヤ人2を雑魚扱いできる強さのスーパーサイヤ人3をゴミのように扱えるほど

です。ですから、もうわけがわからないほど力の差があるのです。

その結果、「17号が強過ぎる」という印象になってしまった、というわけですね。

しかしながら、実のところ17号の強さに違和感を感じる理由はそれだけではありません。

 

17号の劇的パワーアップに感じる矛盾点

どうやってトレーニングをしたのか

17号は悟空の仲間の誰とも繋がっておらず、18号とまれに連絡を取る程度です。ということは、周りに一緒に修行できる相手もいません。悟空達のように、実力に見合った強敵と戦っていたわけでもありません。

しかも17号は仕事で人間の密猟者から動物たちを守っているのですが、実力的には人間なのでもともとの17号の強さでも全く相手にならず、これでは何の修行にもならないでしょう。

こんな状況で、どうやったらそこまで強くなれるのでしょうか。

ドラゴンボール超の17号

 

なぜそこまで強くなろうと思ったのか

前述のように、17号は自然や動物の環境を破壊する密猟者を追っ払っているだけなので、強くなる必要が全くないように思えます。

しかも、力の大会にも最初出る気はありませんでした。金にも、地球の危機にすら反応しないほどです。

では、一体何を目的に強くなろうと思ったのでしょうか。

 

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矛盾に対し辻褄を合わせる考え方

これまで挙げてきたように、普通に考えたらどうしても矛盾を感じてしまう点が多々あるのですが、一応捉え方によってはこれらの矛盾に対して辻褄を合わせることはできます。

もちろん、多少強引にはなりますが(笑)

 

まず「なぜそこまで極端に強くなったのか」についてですが、そもそもこれはドラゴンボール超という作品の中で頻繁に起こっている現象ではあります。

フリーザ、未来トランクス、ピッコロ、亀仙人、悟飯といったキャラは、作中、もしくは再登場時から劇的に謎のパワーアップを果たしています。

ですから極端なパワーアップについては、今になってとやかくいうことではなく、もうこういう作品なんだとして受け入れるのが得策なのです。

 

とはいえ、17号の場合はいくら何でも少しやり過ぎ感があるので、それ相応の手段やきっかけが欲しいところで、それが見当たらないのは問題ですよね。現に、他の急激なパワーアップを遂げたキャラには、いちおう強くなった手段や動機が必ず存在しています。

その手段は

「怒り」もしくは「修行」、あるいは「力を隠してた」

等。

動機は

「絶対に負けるわけにはいかない」

「絶対に強くなりたい」

「純粋に戦いが好き」

等になります。

それに対し、17号はその手段や動機の部分がかなり微妙に感じられるので、ここをもう少しはっきりさせる必要があるでしょう。

 

手段

17号は人造人間であり、特殊な存在です。

それに、悟空たちと最初に戦ったときは、修業など全くしたことがなかったに違いありません。

であれば、フリーザが戦いの天才であったためにたったの4ヶ月の修行で異常なほどパワーアップをしたように、17号もちょっとした修行で劇的に強くなってもおかしくはない、と考えることはできます。

それも17号の場合は登場時から10年以上経過しているわけですからね。

 

動機

では動機、つまりなぜ修行をして強くなりたいと思ったのか。についてですが、それは

「あらゆるリスクに対応したかったから」

と考えたらどうでしょうか。

つまり、

「動物や自然をどんな強い相手からでも守れるように」という気持ちです。

宇宙からも密猟者がやってくる世界ですから、どこからどんなとんでもないのがやってきても不思議ではありませんし、今の17号はなぜか不自然なほどに良い人になっているので、それが動機になった、と考えることはできます。

 

そもそもブルーと互角でない可能性も

また別の視点として、

実はブルーと互角までの力を持ち合わせていない可能性

もあります。

17号とブルーが戦いを終えた際、

17号が悟空に

「お前まだ本気を出してないだろ」

と発言したのに対し、悟空は

「おめえこそ、まだまだ力隠してるんだろ」

と返したことから、多くの視聴者は二人の力は互角なのか、という印象を受けたのですが、よくよく考えたら、これは必ずしもそうとは言えません。

「力を隠している」

というのは、別に単純な戦闘力のことではなくて、特殊能力のこととも捉えられるからです。人造人間ですから、やはり個性的な必殺技を持っていてもおかしくないですからね。

もしそうであれば、悟空と人造人間17号の純粋な実力は悟空の方が上である、と考えることはできます。

ドラゴンボール超17号対悟空2

 

最後に

17号が急激に強くなったのは事実ですが、こうして改めて色々考察してみると、そこまで不自然ではないと感じられてきた方も多いのではないでしょうか。

アニメ上の一見矛盾に思える部分というのは、想像力を働かせることで解消することができます。結局はっきりと答えが出されていない部分は設定を想像することはできますから、後は自分がどうやって納得するか次第、ということですね。

 

まだまだ17号の強さは未知数なところがあるとはいえ、少なくとも悟空・ベジータ・悟飯と匹敵する実力があることは間違いなさそうです。ここにフリーザが加われば、戦力的には全宇宙でもかなり上位にくることは間違いないのではないでしょうか。

ただ、チームワーク的な部分は他の宇宙よりもなさそうなので、そこがどう出るかですね。